「加熱式たばこ」と「紙巻きたばこ」との違い

加熱式たばこ、紙巻きたばことの違いは?

街中で「加熱式たばこ」をよく目にする。
新型たばことも呼ばれるが、従来の紙巻きたばこと何が違うのだろうか。

加熱式たばこ、厚労省が規制検討へ
従来のたばこは、葉に直接火をつけて燃焼させ、煙とともにニコチンを吸引する。
先端部分は900度程度になり、副流煙と喫煙者が吐く「呼出煙」が生じます。
 
これに対し加熱式は、たばこ葉を燃焼させず、暖めるにとどめている点が特徴です。
 
フィリップモリスジャパン(PMJ)の「アイコス」では、金属製の刃を機械で約350度に加熱します。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BATJ)の「グロー」は機械内部の筒を240度に加熱します。
どちらも紙巻き同様、スティック状にしたたばこ葉を熱して吸います。
 
日本たばこ産業(JT)の「プルーム・テック」の場合は専用の液体を熱して生じた霧で、たばこ葉の粉末が入ったカプセルを30度程度で蒸すようにして吸います。
 
燃焼させないため、目に見える煙は出ませんが、加熱で発生する霧状の「エーロゾル(エアロゾル)」を通じてニコチンを吸引します。
各社ともこの霧状のものを「ベイパー」と呼んでいます。
 
こうした加熱式は急速に普及しています。
2016年に全国販売が始まったアイコスでみると、紙巻きを含むたばこの販売に占めるシェアが、昨年1月の約8%から10月は15%に倍増。
グローやプルーム・テックも合わせれば3割に達するとみられる地域もあるそうです。
 
普及の要因が、煙やにおいの少なさだと各社とも説明します。
においがほとんどないことが周囲に配慮する日本で好評な理由だとみられている。
「紙巻きの喫煙者にも満足してもらえる味わいが、近年の技術開発で実現できた」と関係者は言う。
 
飲食店の中には、原則禁煙としつつ「加熱式はOK」などと掲示するところも出ているが、「加熱式もにおいがする」という苦情も耳にするようにって来た。
 
健康影響も気になる。
 
紙巻きたばこの燃焼部分は「化学工場」のように有害な物質を発生させる。
健康リスクを下げられる可能性がある製品開発が進められてきた。
PMJの説明では、紙巻きたばこの主流煙に比べてアイコスのベイパーは「有害物質を平均で約9割カットした」といい、同社は紙巻きたばこの喫煙者に、アイコスなどの製品に切り替えるよう促す方針を掲げている。
 
一方で、日本呼吸器学会は「加熱式の使用は健康に悪影響がもたらされる可能性がある」「使用は推奨できない」とする見解を昨年10月に出した。
加熱式でも「体内に有害物質が取り込まれているのは明らか」と指摘。
加熱式の使用者の吐き出す息にもエアロゾルが含まれているとして、「受動吸引による健康被害が生じる可能性がある」と述べている。
 
健康影響については厚生労働省が、法制化を目指している受動喫煙対策の法律でどう規制するかも含め、現在、調査している。
 
ただし、発売された後で健康影響を調べ始めるのは手順が逆ではないかという指摘もある。
 
ニコチンを含む液体を加熱して吸引するいわゆる「電子たばこ」は欧米で普及しているが、日本では医薬品医療機器法(旧薬事法)の規制対象のため、健康影響を調べて厚労省の承認を得なければ販売できない。
ところがたばこ葉を使う加熱式はたばこ事業法の対象のため、健康影響によらず販売できる仕組みとなっている。
 
日本対がん協会では「加熱式に限らずたばこ製品は、まずは規制し、安全性が証明された時点で外せる仕組みにすべきだ」と指摘している。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2018.1.6


<関連記事>
加熱式たばこ
http://osler.jugem.jp/?day=20180109

加熱式たばこも規制へ 受動喫煙対策、紙巻きより緩やか
受動喫煙対策を強化する健康増進法の改正を検討する厚生労働省は、急速に普及が進む「加熱式たばこ」も規制対象とする方針を決めた。
有害物質が含まれ健康被害が否定できないと判断した。
病院や学校では当面禁煙とする。
飲食店でも原則禁煙だが、紙巻きたばこに比べて緩やかな基準とする。
 
加熱式たばこは、加工したタバコ葉を専用機器に入れて加熱し、ニコチンを含んだ蒸気を吸う。
国内市場の1割超を占め、その割合は高まっている。
紙巻きたばこより煙が少ないのが特徴だ。
 
加熱式たばこについては健康影響に関するデータが不足していたため、法改正案での位置づけは決まっていなかった。
厚労省研究班などの成果で、主流煙にタール成分がほとんど含まれていない一方、紙巻きたばこと同レベルのニコチンや、2割程度のアルデヒド類が含まれることが判明。
換気がない環境で多量に吸うと室内のニコチン濃度は、安全な水準を超えた。
受動喫煙を受けた人の一定の割合で、鼻やのどの痛み、気分不良などの症状が認められたという。
 
ただし健康影響の評価は確立されていないため、今回の方針は当面の措置とする。
厚労省は飲食店を原則禁煙としながら、面積150平方メートル以下の飲食店の喫煙を認める法改正案を検討。
新規開業の店や大手チェーンの店では喫煙専用室などを設けなければ喫煙を認めない。
 
150平方メートル超の店では「喫煙専用室」をつくれば紙巻きたばこを吸えるが、そこでは飲食できない。
一方、加熱式たばこのみが吸える「喫煙室」では飲食を認める方針。
来年の通常国会の早期成立を目指し、与党と調整する。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.2.21



利用者急増…“次世代型”加熱式タバコとは
https://news.infoseek.co.jp/feature/heat_not_burn_tobacco/

アイコスは健康に悪影響?紙巻タバコと比較し健康に対するメリット・デメリットについてお伝えします!
https://ecoeco-taizen.com/tobacco/11340.html

アイコスが紙巻タバコよりも有害という記事についてきちんと調査してみました。
https://ecoeco-taizen.com/tobacco/21014.html

紙巻きタバコ、加熱式タバコ、電子タバコ、法律的な扱いの違いは!?
http://www.vip-times.co.jp/advanceinfo/紙巻きタバコ、加熱式タバコ、電子タバコ、法律/

【悲報】IQOSは紙巻タバコより「高濃度発がん性物質」を含んでいる、研究結果が波紋呼ぶ! 科学者「副流煙も有害」「使用制限を」
https://www.excite.co.jp/News/odd/Tocana_201705_post_13365.html?_p=2

「アイコス」「グロー」「プルーム・テック」を比較! 加熱式タバコの現状をまとめてみた
https://kakakumag.com/hobby/?id=9669

ヘビースモーカーが話題の加熱式タバコ「iQOS(アイコス)」に2週間完全移行してわかったこと
https://kakakumag.com/hobby/?id=4435

電子タバコと加熱式タバコの違い。VAPEとアイコスなどの3選を徹底比較
http://hovita.club/electric-cigarette-heated-cigarette/

加熱式たばこ「IQOS」有害物質9割減は本当か 自社と第三者の研究結果に見える隔たり
http://toyokeizai.net/articles/-/203903

「加熱式タバコ」のメリット・デメリットを考える
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20180109-00080256/

「加熱タバコ」健康増進法の改正案で原則禁煙の対象になる可能性も?
http://news.livedoor.com/article/detail/14136649/
(2018年1月10日)

加熱式たばこ「iQOS」の臨床試験に不備が発覚 「病気リスクの低い製品」とはいえない?
http://toyokeizai.net/articles/-/202836

「加熱式タバコ」と電子タバコを比べた最新研究
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20180105-00080118/

加熱式たばこ「iQOS」は、どう売り込まれたか
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20180105-00080118/

英国でも「加熱式タバコ」のリスクが指摘される
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20171221-00079565/

「PM2.5」加熱式タバコからも出ていた
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20171230-00079880/


水銀をふくませた加熱式たばこで殺人未遂 知人に計14本吸わせた疑いで逮捕
http://toyokeizai.net/articles/-/204098
・知人男性に水銀を含ませた加熱式たばこを吸わせたとして、滋賀県警は10日、大津市関津の設備業・M容疑者(36)を殺人未遂容疑で逮捕した。
・男性は異変に気付いて吸うのをやめたが、舌がしびれ、ろれつが回らなくなるなどしたため、被害届を提出。男性の血液などからは基準値を超える水銀が検出された。
・水銀は、体に吸収されると血管を巡って脳神経を破壊し、感覚、言語障害などの疾患を引き起こす恐れがある。

成人病のなりやすさをチェック

成人病のなりやすさをチェック

日本人は白人に比べて倹約遺伝子(肥満遺伝子)保有率が2~4倍高く、糖尿
病などを発症しやすいといわれている。
糖尿病は体質が関係するのなら、血糖値測定だけでなく、倹約遺伝子の有無も知りたいが、それが通常の検診項目にないのは、検査が難しい、あるいは費用が高いためだろうか。
従来は研究レベルでしか調べることができなかったが、バイオ技術の発展が目覚ましい今、専門の検査機関に依頼すれば可能だ。

たとえば、サインポスト(大阪大学医学部発のベンチヤー企業)の生活習慣病関連遺伝子診断(62種の遺伝子を測定し、一万症例以上のデータから判断。健保適用外。指導科等込みで8万~10万円見当)を行って、個人の体質に応じた栄養や運動などの指導や治療に役立てている医療機関もある。
 
典型的な更年期障害症状とは別に、閉経後の女性は骨量減少や脂質異常、動脈硬化などが急速に進む。
こういった年代には特に意義があるという。

更年期は男性にもるから、夫婦で体質診断を受けるのもよいかも知れない。
検査は5ml程度採血するだけですむ。


調べる遺伝子は・・・
1.肥満遺伝子
2.酸化ストレス・アンチエイジング遺伝子
3.血管・血圧関連遺伝子       
4.脂質代謝関連遺伝子   
5.インスリン抵抗性関連遺伝子 
6.血栓関連遺伝子       
7.免疫・炎症性関連遺伝子   
8.骨代謝関連遺伝子      


同じ運動や食事内容でダイエットをしても、やせにくい人がいる。
それは体質のせいもある。

それがわかれば治療メニューの変更など具体策もとれる。

刻々と変化する血液成分とは異なり、遺伝子は生涯変わらないので、同種の遺伝子診断は記録を保存しておけばI回ですむ。
 
サインポストの検査パックは、生活習慣病に関わる代表的な遺伝子を、脂肪燃焼低下、酸化ストレス(細胞内、血管内、脂質)、高血圧、動脈硬化、脂質異常、高血糖(インスリン抵抗性)、血栓、歯周病、アレルギー、骨の12に分類し、日本人平均と比較して4段階評価で示す。

ちなみに倹約遺伝子とは一個の遺伝子ではなく、これを示す遺伝子多型(遺伝子の配列が通常と異なるもので、肥満関連だけで60種類ほど知られている)を幾つ保有するかにかかってくる。
 
今はがんの遺伝子診断という言葉が人目を引き、膵がんの予測診断などという宣伝も見かける。
しかし、現状では特定のがんの発症リスクを示す段階にはなく、精度もPET - CTに及ばない。
 
感染由来の胃がんや肝臓がん、子宮頸がん(最近では食道がんからもヒトパピローマウイルスが見つかるとの報告も相次ぐ)などが明らかにされ、ワクチン接種や除菌による予防も可能になってきた。

がん治療、遺伝情報でオーダーメイド

がん治療、遺伝情報でオーダーメイド 保険適用めざす

日本人の死因1位で、年間新たに約100万人が診断されるがんのオーダーメイド型医療を国が推進している。
国立がん研究センター中央病院は来月にも、個人ごとに最適な治療をするため、患者の遺伝情報(ゲノム)を検査する「がんゲノム医療」を先進医療に申請する。
認められれば一部で保険がきくようになる。
他にも複数の施設が申請を準備中で、国は2019年度中の保険適用をめざしている。

がん細胞の遺伝子100種以上を網羅的に調べ、どの遺伝子に異常が起きているかを突き止め、変異に応じて薬などを使い分ける方法。
個々の患者のがん細胞の特徴に合う抗がん剤を使うことができ、より効果的な治療ができるようになると期待される。
検査は数十万円かかり、一部の施設で臨床研究や自由診療で実施されてきた。
中央病院は年明けに厚生労働省に申請。同省の有識者会議の了承を得て来年度の早い時期の実施をめざす。第一号となる見込み。
 
細胞内の遺伝子がコピーされる過程などで、何らかの異常が起きると、がん細胞が生まれる。
ゲノム医療は、患者のがんや正常組織から細胞を採り、次世代シークエンサーと呼ばれる専用の機械で検査して遺伝情報を読み込む。
複数の専門家が、情報をもとに治療法の中から最適なものを選定する。
これまでの臓器ごとから、遺伝子の変異ごとに異なる治療法へと選択肢が大きく広がる。
 
中央病院の計画では、対象は再発や病状の進行などで標準的な治療を受けられない患者。
117種類の関連遺伝子を網羅的に調べ、原因となった変異を探す。
遺伝性だとわかり、患者の希望があれば家族へのカウンセリングも実施する。
 
政府が10月に閣議決定した第3期がん対策推進基本計画には、がんゲノム医療の普及のため拠点病院を整備する方針が盛り込まれた。
このがんゲノム医療ができることが、厚労省が17年度中に選ぶ12施設ほどのゲノム拠点病院の要件の一つになる。
拠点病院と連携する病院を全都道府県で指定し、今後これらも先進医療に加わる見通しだ。
 
ただし変異が見つからないとか選定された治療法が国内で受けられない、遺伝情報による差別が生まれるといった新たな課題も指摘されている。

先進医療 
公的医療保険の対象外で患者の全額自己負担となる医療技術について、保険診療との併用を認める制度。
がんゲノム医療の場合、遺伝子検査の技術費用は自己負担になるが、それ以外の診察や検査に保険が適用され、患者の負担は軽くなる。
厚生労働省が一定の施設基準を設定し、基準を満たした医療機関の届け出を認める。
公的保険の対象とするのが妥当かを評価するため、定期的に施設からの報告を求める。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.12.26

カフェインのリスク

カフェイン リスクを知ろう メリットもあるが過剰摂取に要注意

九州地方に住む20代の男性がカフェイン中毒で死亡していたことが昨年12月に報じられ、衝撃が伝わった。男性はカフェイン入りの清涼飲料水を眠気覚ましに常用しており、血液から致死量のカフェインが検出されたからだ。
コーヒーや茶に含まれ覚醒作用などがあるカフェインだが、過剰摂取は思わぬ副作用をもたらす。
適量を心がけることが大切だ。

耐性、体格などで個人差
カフェインはコーヒー豆以外にも茶葉やカカオ豆などに含まれる食品成分で、抽出したカフェインを加えた清涼飲料水もさまざまな種類がある。
錠剤でもカフェインは入手できる。飲料の含有量はメーカーが独自に決めている。

死亡した男性の解剖に当たった福岡大学の発表によると、男性は深夜営業の店で働いていた。
亡くなる1年ほど前から眠気覚ましに「エナジードリンク」と呼ぶカフェイン入りの清涼飲料水を常用。
カフェイン錠剤も飲んでいたという。
 
解剖の結果、血液から致死量を超える濃度のカフェインが検出された。
急性のカフェイン中毒が死因とみられている。「[過去10年で食品によるカフェイン中毒の症例は報告されていない。九州の男性以外の死亡例は把握していない」と厚労省は話す
 
カフェインへの耐性には個人差があり、体格が小さい女性や子供は少量でも許容量を超える恐れがある。
このため、目安となる数値を定めている国もある。
カナダ保健省は健康な成人で1日400ミリグラム以下に設定している。
これに従うと150ミリリットルのコーヒーカップで4杯半が目安となる。
 
一方、日本は過剰摂取を想定しておらず、最大摂取量の目安を設けていない。
これまでの調査結果からすると、1日にコーヒーカップ3~4杯に抑えるのがよいと考えられる。
カフェイン入り飲料を立て続けに何杯も飲むなど、極端な取り方をすると、中毒になる恐れがあるからだ。
 
カフェインを取り過ぎると血中濃度が急激に跳ね上がり、不眠や吐き気、震え、心拍数の増加などを招くことがある。
精神面でも落ち着きがなくなったり、焦燥感を抱くようになるなどの影響があるとされる。
 
また、カフェインの取り過ぎは低カリウム血症になる原因の一つと考えられる。
カリウムの血中濃度が下がると不整脈や筋肉の細胞が壊れる現象などが起き、最悪の場合、死亡することもある。
カフェインは利尿作用があるため、カルシウム不足の人が過剰摂取すると、カルシウムが多く体外に排出され、骨粗しょう症になる可能性が高まるといわれる。
肝機能が弱い人は、高血圧になるリスクも上昇する。

妊婦がカフェインを過剰摂取すると危険だ。
流産や胎児の発育の遅れを招く恐れがある。
英国食品基準庁が定める妊婦の1日の最大摂取量は200ミリグラム。世界保健機関(WHO)は「コーヒーで3~4杯」を目安としている。
カフェインの代謝機能が弱い子供も要注意だ。
コーヒーは中学生くらいから飲み始めるのがよい。
 
一方、量を守ればカフェイン摂取の利点は多い。
カフェインを取ると中枢神経系を刺激して眠気を抑えたり、集中力を高めたりする効果がある。
加えて、血管を広げて血液の流れをよくする働きがある。
腎臓の働きがよくなり尿が出やすくなる。
 
さらに、消化管を刺激し胃酸の分泌を促すという。
食後の満腹時にコーヒーを飲めば、カフェインが消化を助けて胃を軽くする効果がある。

一度に複数、過剰の恐れ
コーヒーをよく飲む人に2型糖尿病の発症が少ないとの報告がある。
因果関係は定かでないが、コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」と呼ぶ物質とともに、カフェインが貢献している可能性がある。
また、コーヒーをよく飲む人ほどパーキンソン病の発症率が低いとの疫学調査もある。
カフェインは医薬品にも使われる。
 
どんな食品も偏って取り過ぎると弊害が出る。
料理に欠かせない塩分や糖分と同様、取り過ぎは禁物だ。
適量を意識してカフェインを楽しみ、食生活を豊かにしたい。
眠いときや疲れたときにカフェイン入り飲料を取るのは問題ないが、複数の種類を一度に取るなどして過剰になってしまわないよう、気を付けたい。
 
海外の摂取量基準を一つの目安にしながら、日々の体調も考慮してカフェインと上手に付き合うことが大切だ。
くれぐれも、睡眠時間を削ってカフェインに頼り過ぎることのないようにしたい。

メカニズムは解明途上 中毒、対症療法のみ
カフェインは植物から取れるアルカロイドという有機化合物の一種だ。
ドイツの化学者が約200年前に、コーヒー豆から世界で初めてカフェインを分離したとされる。
コーヒーなどの飲料を通じ世界中で親しまれてきたカフェインの摂取による効果や弊害は広く知られている。
だが、詳細なメカニズムが完全に解明されたわけではない。
 
カフェインは、筋肉のエネルギーを作るアデノシンという物質に構造の一部が似ている。
摂取するとカフェインがアデノシンの代わりに特定のたんぱく質にくっつき、細胞内で重要な役割を果たす分子が分解されるのを防ぐ。
カフェインは中枢神経を刺激し眠気を払うなどの作用をもたらす。
 
分子レベルでカフェインの作用の仕組みを解明する研究も進んでいる。
土壌微生物の一種である細胞性粘菌やヒト培養細胞で実験した結果、カフェインの過剰摂取が細胞死を引き起こす仕組みが解明された。
カフェインの刺激で作られたアラキドン酸が細胞死を促したという。
 
過剰なカフェインが重篤な中毒症状をもたらす分子メカニズムは不明だ。
中毒症状への治療法はなく、今は対症療法に限られている。
カフェイン摂取を急にやめると、頭痛や疲労感、眠気などが生じるという。
 
研究が深まれば、中毒の根本治療法開発や医薬品への一層の活用も進むかもしれない。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2016.1.31


<関連サイト>
カフェインの含有量と最大摂取量
http://osler.jugem.jp/?day=20180103


<コーヒー・関連サイト>
1日に摂っていいカフェインの量はどのくらい?
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/15/071300026/032300041/?cs=rc

コーヒー党と緑茶党、脳腫瘍のリスクが低いのは?
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/050800004/122000045/?cs=rc

コーヒーは1日何杯まで飲んでいいのか
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/16/012100004/021900008/?cs=rc

コーヒー習慣は血糖値も下げる! 驚きのコーヒー効果
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/16/012100004/012900005/?cs=rc

妊娠を望む男女はカフェインのとりすぎに要注意
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/050800004/051300026/?cs=rc

AEDで救命

AED、正しく使って救命

心臓マッサージ、手の付け根使い垂直に/電極パッド、心臓を挟むように貼る従来の抗がん剤に比べると、副作用が少なく効果も高くなっている。
 
たとえば、グリベックという薬によって、慢性骨髄性白血病の10年生存率は8割を超えるようになった。
以前は2年生存率が50%程度と厳しい数字だった。
ただ、まれだが、間性肺炎など命に関わる副作用や高血圧や皮膚障害など、従来の抗がん剤では見られないような症状が、分子標的薬の使用によって出ることもある。

「電気ショックを行います。体から離れてください」。
1月中旬、東京マラソンに参加するランナーやボランティア向け講習会が都内で開かれた。
約1000人がAEDや胸骨圧迫(心臓マッサージ)を体験した。
参加した女性(32)は「手順がイメージできるようになった」と話す。
 
28日で10回目となる東京マラソンでは、これまで7人が心肺停止となったが、全員が社会復帰した。
すぐにAEDを使ったからだという。
適切に行動すれば効果は大きい。
 
目の前で人が倒れたらどうすればいいのか。
30秒たっても反応がない場合は、目まいや失神とは違うと判断していい。
「すぐに救命措置を」と促す。
 
まずは周囲に助けを求める。
人を集めて「あなたは119番通報を」「あなたはAEDを持ってきて」と具体的に頼む。
「誰か」では誰も動かないことがあるので必ず指名する。
通報すれば、救急のプロがすべきことを教えてくれるので、落ち着いて呼びかけへの反応の有無など状況を伝えよう。

救急車の到着まで時間がかかる。
2014年は全国平均で8.6分だった。
倒れた原因が、心臓が細かく震えて血液を全身に送ることができない「心室細動」だった場合、1分ごとに10%ずつ救命率が下がってしまう。
すぐ胸骨圧迫を始め、AEDの到着を待とう。
 
胸骨圧迫とはいわゆる心臓マッサージのこと。姿勢とリズムが重要で、ひじを伸ばし、手の付け根を胸の真ん中の硬い部分に当てる。
胸が5センチほど沈むくらい真上から垂直に強く押す。
1分間に100~120回のテンポで絶え間なく押し続ける。
童謡の「うさぎとかめ』や『あんたがたどこさ」を少し速めにしたリズムを思い浮かべるといい。
 
AEDは蓋を開け電源を入れる。
倒れた人の服を上げ、2枚の電極パッドを右の鎖骨の下と左脇腹に貼る。
AEDは電極間を電気が通る仕組み。2つのパッドで心臓を挟むようにする。
パッドが重なりそうな子どもには、胸の真ん中と背中に貼ってもいい。

パッドには大人用と未就学児の小児用がある。
小児に大人用を貼っても構わないが、逆は十分な効果が期待できないので避ける。
 
パッドを貼ると、AEDが心電図を解析する。
電気ショックが必要と判断すれば音声で教えてくれる。
後はボタンを押すだけ。
次に何をすべきかはAEDが音声で指示するので、それをよく聞く必要がある。
 
注意点はいくつかある。
解析中とボタンを押すときは、倒れている人の体に触らない。
体がぬれている場合は、タオルなどで拭く。
アクセサリーや下着ははずし、その上からパッドを貼らないよう気をつける。
ショック後も胸骨圧迫を続け、意識が戻ってもパッドはつけたままにしておく。
 
AEDを使って助からなかったとしても、法的責任は問われない。
電気ショックが必要かどうかは機器が教えてくれる。
救命は一刻を争う。
恐れず使うことが肝心だ。

     ◇      ◇

市民が心肺蘇生54% 設置場所に課題も'
総務省によれば2014年に心肺停止の状態で発見されたのは約2万5000人。
そのうち市民が心肺蘇生したのは54%、AEDを使ったのは約4%だった。
 
「設置場所が分からないことが利用率の低さの一因」と指摘する専門家がいる。
駅や学校、交番や役所など公共施設、商業施設などにある。
日本救急医療財団のサイト上の「AEDマップ」が参考になる。
ただ自治体によって普及の取り組みには温度差がある。
 
公共施設が使えない夜間の対応も課題だ。
解決策として注目されているのがコンビニエンスストアだ。
 
使い方を伝える工夫も広がる。
日本循環器学会ではAEDの使い方をドラマ仕立てにした動画「心止村湯けむり事件簿」を公開中だ。

参考・引用
日経新聞・夕刊 2016.2.4

がんの治療薬 広がる選択肢

がんの治療薬 広がる選択肢

がんの標準的な治療法を否定するような書籍がベストセラーになったせいか、最近は「抗がん剤治療は受けたくない」と話す患者も少なくない。
確かに、臓器のがんである固形がんを薬物だけで完全に治すことは難しいが、その進歩を否定することはできない。
 
従来型の抗がん剤は、がん細胞で起きているDNAの複製や細胞分裂を抑える。
このため、がん細胞だけでなく腸管、骨髄、毛根といった細胞分裂の盛んな臓器や組織にも影響が及び、下痢や吐き気、白血球の減少、脱毛などが起こりやすくなる。
 
2000年前後に登場した「分子標的薬」は、まったくタイプが異なる。
DNAには直接作用せず、がん細胞だけに存在し、その増殖に関わる分子を標的にして玖撃する。
従来の抗がん剤に比べると、副作用が少なく効果も高くなっている。
 
たとえば、グリベックという薬によって、慢性骨髄性白血病の10年生存率は8割を超えるようになった。
以前は2年生存率が50%程度と厳しい数字だった。
ただ、まれだが、間性肺炎など命に関わる副作用や高血圧や皮膚障害など、従来の抗がん剤では見られないような症状が、分子標的薬の使用によって出ることもある。
 
最近は「免疫チェックポイント阻害剤」という新タイプの薬も開発され、注目を集めている。
特に、小野薬品工業と米ブリストル・マイヤーズスクイブが共同関発した新薬のオプジーボは画期的な技術だ。
米科学誌サイエンスによる13年の科学の十大ニュースにも選ばれた。
 
がん細胞は免疫の働きにブレーキをかけて、その攻撃から逃れようとする。
この仕組みを免疫チェックポイントと呼ぶ。
オプジーボはこのブレーキを解除することで、免疫細胞が再びがん細胞を攻撃しやすくする仕組みだ。
皮膚がんの悪性黒色腫(メラノーマ)と一部の肺がんに対する有効性が科学的に証明され、国の保険が適用されている。
 
これに対し、保険適用がなく高額な費用がかかる一方で、効果がはっきりしない免疫療法も広く実施されており、要注意だ。
情報を見極める目を持つ必要がある。
   
参考・引用
日経新聞・夕刊 2016.2.4 (東京大学病院・中川恵一 准教授)

1月の診療予定

1月5日(金)より診療いたします。

1月27日(土)は院長学会委員会出席のため休診いたします。
なお1月中の土曜日は既に診療予約が一杯となっておりますので、ご了承ください。

白内障、緑内障と同時手術

白内障、緑内障と同時手術 総合病院は難症例に対応

目の中でレンズの働きをする水晶体が濁って見えにくくなる白内障は、加齢に伴い誰もがなりうるとされる。
全国で年間140万件以上の手術が行われ、最も件数が多い外科手術の一つだ。
白内障に加えて糖尿病網膜症や緑内障など他の目の病気も一緒に治療する医療機関もある。

白内障は水晶体を構成するたんぱく質が変性し、白色または黄白色に濁ってしまう病気。
水晶体を通る光が妨げられて視力が下がったり、光をまぶしく感じたりする。
大半は加齢に伴うもので、厚生労働省研究班の報告書によると、水晶体の混濁は50代で37~54%、60代で66~83%、70代では84~97%、80歳以上は100%で起きていた。
 
白内障の治療は、角膜を小さく切開して超音波を出す器具を入れ、細かく砕いて吸い取る「超音波乳化吸引術」を行い、水晶体の代わりとなる「眼内レンズ」を入れるのが一般的。
白内障だけの手術であれば10~20分で終わり、日帰りも珍しくない。
診療所で多くの手術が行われる一方、紹介患者が中心の大病院では白内障以外の目の治療も必要となるなど難しい症例を扱うケースが目立つ。

高齢化で患者増
白内障に加えて、糖尿病が原因で目の奥にある網膜に障害が起きる「糖尿病網膜症」や、網膜の中心部の黄斑に障害が生じて見えにくくなる「加齢黄斑変性」などの「硝子体手術」を同時に行うことを得意とする病院もある。
 
高齢化に伴いこうした患者は増えている。
両方の手術を同時に行う場合、まずは超音波を使って水晶体を除去し、その後、硝子体手術に移行する。
最後に眼内レンズを入れれば手術は終わる。
 
全国に白内障の手術を行う眼科医は多くいるが、硝子体手術を専門とする眼科医は少ない。
この際、目の全体の状況を適切に把握し、治療を行わないと視力は回復しない。
患者の負担や社会復帰の早さを考えれば、目の手前と奥を同時に手術した方がよい。
 
白内障と緑内障の同時治療を得意とする病院もある。
緑内障は失明につながることもあり、日本人の中途失明の原因として最も多い。

ベテランが執刀
緑内障は目の中の液体「房水」がたまって眼圧が上昇することで起きる。
目薬で眼圧を抑えながら白内障の手術を行う患者がいる一方で、両方を同時に手術するケースも高齢者の増加とともに増えている。
 
この場合、電気メスで切開する「トラベクトーム」と呼ぶ手術器具を使って、白内障の手術中に房水の流れをよくする「流出路再建術」を行う医療機関もある。
緑内障の治療で使う目薬の種類を減らすことができる可能性があるという。
同時手術は難易度が上がるので、ベテランの医師が行うことが大半だ。
 
水晶体を支える「チン小帯」が脆弱であったり断裂したりしている患者の白内障手術は、合併症の発生頻度も高く、難易度が上がる。
こうした患者には「カプセルエキスパンダー」と呼ぶ器具を使って、水晶体が入る袋を安定させて手術を行う。
白内障が極度に進行していたり、眼球が小さかったりする患者の手術も難しいという。
 
白内障の手術は局所麻酔が一般的だが、認知症患者などは全身麻酔で行うこともある。
総合病院の強みは様々な病気を持つ患者に対応できることだ。

眼内レンズ、医師と相談 単焦点は保険適用
白内障手術では水晶体を取り除くため、代わりに眼内レンズを挿入する。
基本的には健康保険が適用される「単焦点」を使う。
焦点の合う距離が1カ所であるため、例えば遠くにピントを合わせた場合、本を読むときには眼鏡が必要になる。
 
一方、遠近両方でピントが合う「多焦点」の眼内レンズもある。
レンズは保険適用外だが、先進医療の対象であるため、検査費などは保険が適用される。
手術後、眼鏡なしで生活できる人もいるが、夜間に車のライトがにじんで見えることもある。
 
左右の目の焦点を変える方法としては「モノビジョン法」もある。
単焦点の眼内レンズを使い、片目を遠くに、もう片方を近くに焦点を合わせる。
この方法は慣れない人もいるので、医師とよく相談してから決めるべきだ。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2017.12.25

良い姿勢、カギは下顎

良い姿勢、カギは下顎 適切な揺れでバランス

歯科医らが治療法 / 1日1回まっすぐ立ち
良い姿勢作りで背骨や骨盤に気を配る人は多い。
歯科医師らの研究で、実は「下顎」が姿勢を決定づける要因の一つだと分かってきた。
下顎の働きを知り、口の中の治療も組み合わせてまっすぐ立てる体を目指そう。

肩や首のこり、腰痛や手足のしびれなど、姿勢が良くないために起きる痛みや不調がある。
なぜ下顎がその原因となるのか。
 
下顎は頭の骨から筋肉でつり下げられた特殊な骨格だ。
この下顎は人が立っている時に体の傾きを察知してバランスを取る、いねば姿勢制御センサー。
「平衡感覚と平衡運動」の機能に関係していることが、近年の研究で判明した。
 
重さ約5キログラムの頭と、頭から筋肉でぶら下がっている約1キログラムの下顎は、常に体の上部でともに揺れながらバランスを取っている。
陸上選手が走る様子をハイスピードカメラで見ると、頭が前後左右に揺れ、下顎が揺れるブランコのように動く様子が分かる。
柔軟に揺れる状態を保つことが重要なわけだ。
 
ところが口の中で上顎の歯と下顎の歯が引っかかったりぶつかったりしていると、頭と下顎のスムーズな揺れを妨げて、頭のバランスが崩れてしまうという。
頭がふらつくと元に戻すバランスが機能せず、転倒することもある。
首など各部位をひねることで全身のバランスを取ろうとする。
その結果、緊張を強いられた筋肉にコリが生じたり、関節に負担がかかって痛みや運動障害の原因になったりする。
 
そもそも下顎の揺れによって、上顎と下顎の歯は私たちの想像以上に当たっている。
ぶつかる箇所は歯のかみ合わせの接触面に限らず、歯の側面におよぶこともある。
 
歯当たりが下顎の動きを妨げないようにするにはどうすればよいか。
顎と身体の動きを同時に計測する技術が関発され、この動きが解明された。
良い姿勢に不可欠な、頭と下顎が円滑に揺れる状態を取り戻す治療法も編み出された。
 
まず患者の足圧や重心の揺れを機器で測定して確認。
歯型を取って下顎の揺れをシミュレーションする。
ぶつかっている歯を特定し、削って形を整える。
マウスピースを作って、下顎のズレを修正する方法もある。
保険の適用外だが、気になる人は対応する歯科医に相談すると良い。
 
頭と下顎の滑らかな揺れを妨げないように、日常生活から歯が不要にぶつからないことを心がけたい。
そのためには、頭を起こす姿勢を保つように意識しよう。
背中を壁につけてまっすぐ立ち、頭頂部と肩、腰、くるぶしが一直線
になるか確認。
その姿勢を保って頭を起こすようにする。
 
自分で取り組める下顎の調整として、お薦めは、1日に1分間、まっすぐに立つ運動だ。
 
高さ2~5センチメートルの台や雑誌に足の前半分だけ乗せて、足裏が床と水平になるようにかかとを浮かせる。
両足のつま先とかかとをつけて、足指を広げるようにして体重を乗せ
る。
頭を上げて目線を遠くにし、尻と胸を持ち上げて膝を伸ばす。
 
下顎の揺れの滞りが招くのは、頭の傾きや全身のねじれだけではない。神経の圧迫が起き、血液やリンパ液の流れも悪くなる。
自律神経失調の症状が出る例もあるという。
口の中や下顎に目を向けて、良い姿勢を習慣づけよう。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2017.12.23

風邪の予防に腸内環境を整えよう

風邪の予防に腸内環境を見直そう

季節の変わり目は体調を崩しやすいタイミングだ。
また、空気が乾燥して、風邪やインフルエンザにかかるリスクも高まる。
そのため、体調管理には十分気をつけたい。
また、冬を迎える前に、腸内環境を整えることがおすすめだ。
 
なぜ腸なのか?
それは、腸内環境を整えることで免疫力がアップするからだ。

腸の中には、500~1,000種、100兆個 という、たくさんの細菌が住んでいると言われている。
これらは大まかに分けると善玉菌と悪玉菌、日和見菌に分類できる。
 
善玉菌は「消化・吸収・代謝の促進」「病原菌・有害菌の増殖抑制・感染防御」「免疫系の活性化」「有害・発がん物質の分解と排泄促進」など、からだによいことをしてくれる微生物。
悪玉菌はインドールやアンモニアという毒素を出す困った存在だ。
日和見菌は、善玉菌とも悪玉菌ともいえないもの。
普段は悪さをしないが、悪玉菌が優勢になると悪玉菌のような働きをするため、腸内環境を整えておくことが大切だ。
 
腸内環境が整っている状態とは、悪玉菌より善玉菌が多い状態を指す。
そして、体内の免疫細胞の6割は腸内に集まっているので、腸内環境が整うと免疫細胞が活性化され、免疫力が高まる。

腸内環境が悪いと便秘や肌荒れを引き起こすことはよく知られているが、その他にもからだにさまざまな悪影響を及ぼす。
 
食べた物は、食道や胃を通った後、腸で栄養が吸収される。
腸では食べ物に含まれる栄養だけではなく、悪玉菌によって発生したアンモニアなどの有害物質も血液中へ吸収される。
このため、腸内環境が悪化すると、血液中に不要な老廃物が増加し、からだへの負担が大きくなる。
さらに、私たちを幸せな気分にしてくれる「セロトニン」や、やる気を与えてくれる「ドーパミン」 というホルモンのもとも腸で作られるため、腸内環境の改善は、こころの健康を維持するためにも重要だ。

一方、「プレバイオティクス」は、オリゴ糖や食物繊維など「プロバイオティクス」のエサになり、善玉菌を増やす働きのある食品成分だ。
こちらは、玉ねぎやキャベツなどの野菜や大豆、サツマイモなどにたくさん含まれている。
 
とは言え「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」もたくさんとればよいというものではない。
これらが含まれた食べ物を、毎日毎食少しずつ食べることが効果的だ。
ただ、毎食同じでは飽きてしまうので、朝は納豆1パック、昼は小皿に盛られたキムチ、夜はヨーグルトという具合に、毎食違うものを食事に付けてみるとよい。
 
乳酸菌は腸に届く前にそのほとんどが胃酸で死滅してしまうが、死滅しても、善玉菌のエサになるため、腸内環境を改善する効果はあるので、それほど神経質になる必要はない。
できる範囲で取り組めばよい。
 
「プレバイオティクス」については、成人の必要量とされる350gの野菜を1日にとればよい。
 
逆に、悪玉菌の好物になる肉類や脂肪分のとりすぎには注意が必要。
また、腸の働きを悪くするストレスや喫煙も禁物だ。
できるだけストレスのない生活を心がけ、可能なら禁煙にも取り組もう。
 
善玉菌と悪玉菌のバランスは生活習慣や加齢とともに変化していくため、ぜひ実践したい。
 
では、善玉菌を増やすにはどうすればよいのだろうか?
 
最も簡単なのが「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」が含まれた食べ物を日常的に食べること。
「プロバイオティクス」とは、腸内細菌のバランスを整える乳酸菌などの微生物のことで、ヨーグルトや納豆などの発酵食品に多く含まれている。

プロバイオテクス
 ヨーグルト、納豆、キムチ など

プロバイオテクスのエサになり、善玉菌を増やす物質
 タマネギ、キャベツ、アスパラガス、大豆、ごぼう、人参、納豆、ライ麦パン、さつまいも など

参考・引用
朝日新聞デジタル アピタル 2017.11.7